PRESS RELEASE
2025-10-14
ワシントンD.C.のNational Museum of Women in the Arts(NMWA)*は、世界各国の女性アーティストを紹介する国際展「Women to Watch」の第8回展を、2027年4月より「A Book Arts Revolution」をテーマに開催します。
このたび、NMWA日本委員会は2027年展のノミネーティング・キュレーターとして、国立新美術館チーフ・キュレーターの神谷幸江氏を指名しました。
神谷氏は、ブックアーツの領域で独自の視点を持つ日本の女性アーティスト3〜5名をNMWAへ推薦します。その後、NMWAが世界各国の推薦候補をもとに最終選考を行い、2026年初夏に各国を代表する出品作家が発表されます。第8回「Women to Watch 2027」は、2027年4月〜8月にNMWAで開催予定です。
NMWAは、1983年に美術コレクターのウィルヘルミナ・コール・ホラデイ夫妻により創設された、女性アーティストの作品のみを収蔵・展示する世界初の美術館です。 女性アーティストが美術史において十分に評価されてこなかった現状を見直す「修正主義的アプローチ」を掲げ、歴史的・現代的な女性作家双方の再評価を推進しています。
NMWAが3年ごとに開催する「Women to Watch」展は、世界各国・地域のNMWA委員会と連携し、新たな才能を国際的に紹介するプログラムです。日本からは、前回(第7回、2024年開催)に東京都現代美術館の藪前知子氏がキュレーターを務め、長谷川愛氏が日本代表として選出。彼女の作品はThe Washington PostやThe Guardianなど海外主要紙にも取り上げられました。
今回のテーマ「A Book Arts Revolution」は、NMWAの開館40周年を機に、同館が世界有数のコレクションを誇るブックアーツの今日的意義を再考する企画です。
2021年、NMWAからの要請により発足したNMWA日本委員会は、日本の女性アーティストの国際的発信を支援するとともに、ジェンダー平等と多様性を推進する文化活動を展開しています。 2026年3月には、神谷氏が推薦する作家による展覧会を都内で開催予定。
また、アート業界のジェンダー・サーベイや、毎年3月の女性史月間に行うSNSキャンペーン「#5WomenArtists」「#女性アーティストの名前を5人挙げられますか」などの啓発活動も継続して行います。
国立新美術館学芸課長。ジャパン・ソサエティー(N Y)ギャラリー・ディレクター、広島市現代美術館学芸担当課長、ニューミュージアム(N Y)アソシエイト・キュレーターを歴任。 2025年4月より現職。第12回上海ビエンナーレ(2018-19)共同キュレーターを務めた他、「荒野のラジカリズム:グローバル60年代の日本の現代美術家たち」(ジャパン・ソサエティー、2019)、「Re:Quest─1970年代以降の日本現代美術」(国立ソウル大学美術館、2013)、「オノヨーコ:希望の路」(広島市現代美術館、2011)など、国内外で日本・アジアと他地域、異分野を横断する展覧会を手がける。西洋美術振興財団学術賞受賞、 AICA(美術評論家連盟)会員。 著作・寄稿多数。
NMWAは、TimeOut誌2025年版「米国美術館トップ10」にて、MET、MoMA、ナショナル・ギャラリー、ウィットニーと並び選出されています。https://www.nmwa-japan.com/activity/time-out-us-nmwa-top-10-museums
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