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【活動報告・総論】データで見る、日本のアート界のジェンダーバランス2026

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【活動報告・総論】データで見る、日本のアート界のジェンダーバランス2026

世界経済フォーラムが発表した2024年のジェンダーギャップ指数で、日本は146か国中119位。では、日本の「アート業界」の現状はどうなのでしょうか。

NMWA日本委員会は、その実態を可視化するため、アートに関わる人のキャリアと評価の流れに沿って 「① 美術を学ぶ/② 賞で評価される/③ 美術館に収蔵される/④ オークション市場で売買される」 の4つの領域を独自に調査しました。本記事はその全体像をお伝えする総論です。

ひとことで言うと

美術を学ぶ人の約7割は女性。けれども、教える・評価する・収蔵する・売買するという「その先」に進むほど、女性の存在感は薄くなる。

ただし、近年は 賞の受賞美術館の新規収蔵 で明確な改善の兆しも見えています。入口の多数派と、出口での偏り、そして改善の芽——この3点が今回の調査が描く構図です。

4つの領域で見えたこと

① 学ぶ — 美術系学部の学部生は68.4%が女性、教授は21.4%

美術・造形・芸術系学部の学部生に占める女性の割合は、1973年の30.6%から 2025年には68.4% へ。一方で 教授の女性比率は21.4% にとどまり、その差は約47ポイント。学ぶ側の女性は半世紀で大きく増えたのに、教える側がそれに追いついていません。

② 評価される — 主要6賞の最高賞、女性は40%。近年は逆転して64%へ

国内の主要な現代アート賞6つの最高賞受賞者126名のうち、女性は 40%。歴史的には男性優位でしたが、 2020年以前の34%から、2021年以降は64% へと逆転。受賞という「評価の場」では、近年むしろ女性が多数になっています。

③ 収蔵される — 国立美術館の新収蔵作家、女性比率は4%〜48%

国立4館の新規収蔵作家の女性比率は、館によって 4%(京都国立近代)から48%(国立国際) まで大きく異なります。国立国際美術館は5年で13%→48%へ急上昇。さらに、寄贈を除く 「購入のみ」で見ると全館で女性比率が上がり 、館が能動的に「買う」意思では女性作家が相対的に多く選ばれていることがわかりました。

④ 売買される — オークション落札額の女性シェアは、“草間効果”を外すと半減

国内オークション3社・約446億円分の落札データでは、日本人女性作家の落札額シェアは 31.3%。一見高く見えますが、その大半は草間彌生1人によるもので、 草間彌生を除くと14.5%へ半減 します。海外の女性作家にいたっては 0.9% と極小。市場での評価は、ごく一部の作家に極端に集中しています。

考察

  • ■入口は女性多数: 美術を学ぶ人の約7割は女性で、母集団は十分に存在します。
  • ■出口に向かうほど細る: 教授職、そして市場での落札額になるほど女性の比率は下がります。
  • ■改善の芽は確かにある: 賞の受賞と美術館の新規収蔵では、近年女性の比率が明確に伸びています。

この構図は「美術界だけの特殊事情」ではなく、たとえば大学の教授職で女性が少ないのは全分野に共通する構造でもあります。だからこそ、データで現在地を可視化し、変化を継続的に追うことに意味があります。NMWA日本委員会は、この調査を毎年続けていきます。

調査の概要

  • ■調査主体: 一般社団法人 NMWA日本委員会 ジェンダーバランス調査チーム
  • ■公表日: 2026年6月29日
  • ■対象: ① 美術系大学(文科省「学校基本調査」1973–2025)/② 主要美術賞6賞(各賞公式・1956–2025)/③ 国立4館の新収蔵(各館年報・2020–2024年度)/④ 国内オークション3社(SBI・NEW・SHINWA/2020–2026)

各領域の詳しいデータとグラフは、以下の調査資料(PDF)をご覧ください。

調査資料(PDF)

主要美術賞_受賞者ジェンダーバランス分析

国内オークション_落札作品ジェンダーバランス分析

国立美術館_収蔵ジェンダーバランス分析

美術系大学_ジェンダーバランス分析_2026

資料に関するお問い合わせ

survey@nmwa-japan.com

世界経済フォーラムが発表した2024年のジェンダーギャップ指数で、日本は146か国中119位。では、日本の「アート業界」の現状はどうなのでしょうか。

NMWA日本委員会は、その実態を可視化するため、アートに関わる人のキャリアと評価の流れに沿って 「① 美術を学ぶ/② 賞で評価される/③ 美術館に収蔵される/④ オークション市場で売買される」 の4つの領域を独自に調査しました。本記事はその全体像をお伝えする総論です。

ひとことで言うと

美術を学ぶ人の約7割は女性。けれども、教える・評価する・収蔵する・売買するという「その先」に進むほど、女性の存在感は薄くなる。

ただし、近年は 賞の受賞美術館の新規収蔵 で明確な改善の兆しも見えています。入口の多数派と、出口での偏り、そして改善の芽——この3点が今回の調査が描く構図です。

4つの領域で見えたこと

① 学ぶ — 美術系学部の学部生は68.4%が女性、教授は21.4%

美術・造形・芸術系学部の学部生に占める女性の割合は、1973年の30.6%から 2025年には68.4% へ。一方で 教授の女性比率は21.4% にとどまり、その差は約47ポイント。学ぶ側の女性は半世紀で大きく増えたのに、教える側がそれに追いついていません。

② 評価される — 主要6賞の最高賞、女性は40%。近年は逆転して64%へ

国内の主要な現代アート賞6つの最高賞受賞者126名のうち、女性は 40%。歴史的には男性優位でしたが、 2020年以前の34%から、2021年以降は64% へと逆転。受賞という「評価の場」では、近年むしろ女性が多数になっています。

③ 収蔵される — 国立美術館の新収蔵作家、女性比率は4%〜48%

国立4館の新規収蔵作家の女性比率は、館によって 4%(京都国立近代)から48%(国立国際) まで大きく異なります。国立国際美術館は5年で13%→48%へ急上昇。さらに、寄贈を除く 「購入のみ」で見ると全館で女性比率が上がり 、館が能動的に「買う」意思では女性作家が相対的に多く選ばれていることがわかりました。

④ 売買される — オークション落札額の女性シェアは、“草間効果”を外すと半減

国内オークション3社・約446億円分の落札データでは、日本人女性作家の落札額シェアは 31.3%。一見高く見えますが、その大半は草間彌生1人によるもので、 草間彌生を除くと14.5%へ半減 します。海外の女性作家にいたっては 0.9% と極小。市場での評価は、ごく一部の作家に極端に集中しています。

考察

  • ■入口は女性多数: 美術を学ぶ人の約7割は女性で、母集団は十分に存在します。
  • ■出口に向かうほど細る: 教授職、そして市場での落札額になるほど女性の比率は下がります。
  • ■改善の芽は確かにある: 賞の受賞と美術館の新規収蔵では、近年女性の比率が明確に伸びています。

この構図は「美術界だけの特殊事情」ではなく、たとえば大学の教授職で女性が少ないのは全分野に共通する構造でもあります。だからこそ、データで現在地を可視化し、変化を継続的に追うことに意味があります。NMWA日本委員会は、この調査を毎年続けていきます。

調査の概要

  • ■調査主体: 一般社団法人 NMWA日本委員会 ジェンダーバランス調査チーム
  • ■公表日: 2026年6月29日
  • ■対象: ① 美術系大学(文科省「学校基本調査」1973–2025)/② 主要美術賞6賞(各賞公式・1956–2025)/③ 国立4館の新収蔵(各館年報・2020–2024年度)/④ 国内オークション3社(SBI・NEW・SHINWA/2020–2026)

各領域の詳しいデータとグラフは、以下の調査資料(PDF)をご覧ください。

調査資料(PDF)

主要美術賞_受賞者ジェンダーバランス分析

国内オークション_落札作品ジェンダーバランス分析

国立美術館_収蔵ジェンダーバランス分析

美術系大学_ジェンダーバランス分析_2026

資料に関するお問い合わせ

survey@nmwa-japan.com

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